交通事故発生!むちうちの症状固定の時期やメリットまとめ
目次
■むちうちのリハビリ後の症状固定について
交通事故に関連するサイトを見ると「症状固定」という言葉がよく出てきます。あまり聞き慣れない言葉ですが、実は交通事故の示談交渉において、症状固定は非常に重要な意味をもっています。
例えばむちうちのリハビリや治る期間、後遺障害についてのキーワードで検索した時に良く表示される言葉です。
今回はその症状固定について細かく掘り下げていきます。
■症状固定とは?
例えばあなたが交通事故で腕に酷い火傷や打撲を負ったとします。医師の懸命な治療の成果もあって、症状はかなり回復しましたが、火傷による皮膚の変色などの症状までは完全に回復しませんでした。
その為医師は、これ以上治療を続けても現状以上に回復するのは難しいと決断をします。
まさに、この状態を「症状固定」と言います。
つまり、これ以上治療を続けても大幅な回復が見込めない、この時点を症状固定と言います。
これはあくまで医学上の意味での症状固定です。
■症状固定が慰謝料、賠償金にどう影響するのか。
交通事故によって怪我をした場合、その治療費は当然加害者の負担となります。これは異論ありませんよね。
ですが、ここで問題となるのが「いつまで治療費を支払えば良いのか」という問題です。もちろん、怪我が完治するまで支払うのが道理でしょうが、今回の事例のように、大幅な回復が医学的見地からも難しいと判断されているにも関わらず、その後も治療費を負担しなければならないとすると、加害者側の負担が大きくなり過ぎてしまいます。
そこで、どこかのタイミングで治療費の支払いを「打ち切り」にする目安が必要となります。
そうです、そのタイミングこそが「症状固定」なのです。
つまり、加害者は被害者が症状固定するまでの治療費を負担すれば良いのです。
■症状固定の時期は?誰が決めるの?
症状固定日によって、治療費の金額が変わってくるわけですから、その日がいつになるかについて、被害者と加害者で争いとなることも少なくありません。
では、症状固定はいったい誰が決めるのでしょうか。
それはもちろん「担当医」です。
ときどき加害者側の保険会社が一般的な見解を理由に、一方的に症状固定を主張してきますが、症状固定を決めるのは、あくまで医学的知識のある担当医です。
ですから治療期間や通院日数はその人の怪我の度合いによってマチマチです。怪我にもよりますが、一般的には症状固定をするまでは6ヶ月~1年とも言われていますがそれ以上の期間になることもあります。
■症状固定後の治療費や通院費はどうなる?
症状固定すると、被害者側のメリットとしては「損害額が確定」しますので、加害者に対して正確な慰謝料・賠償金を計算し請求をする事が出来るようになります。交通事故の示談交渉においては、症状固定後が本番なのです。反対にデメリットとしては、症状固定後の通院費などは原則補償されないということです。ですから、いつが症状固定日となるかは、被害者にとっては非常に重要になってくるのです。
■通院できない?交通事故の治療費打ち切り問題
保険会社が一方的に症状固定とみなしやすい状況として、例えばむち打ち症の場合、病院に通って湿布薬の処方のみを受けているような場合は、すでに治療が終わっていると指摘され治療費打ち切りになる可能性があります。
湿布薬のように症状を緩和するような薬が処方され始めると、医者が症状固定を認めているのではとの主張をされる可能性がありますので、この点も踏まえ担当医とは症状固定の見通しをつけて治療を進めていく事が重要なのです。
万が一保険会社から治療費の打ち切りを宣告された場合でも、症状固定していなければ、あとから請求できる可能性があります。このように保険会社から納得のできない打ち切りの主張や慰謝料、示談金を提示された場合は、即座に交通事故に強い弁護士に相談しましょう。
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