交通事故でむちうち症に!慰謝料の相場はどのくらい?~交通事故における慰謝料とはそもそも?~
先日、交差点で信号待ちをしていたところ、後ろから前方不注意の車に追突され、医者で診断してもらったところ「むち打ち症」と診断されました。
ネットで検索したところ、交通事故でむちうちになると、そこそこ慰謝料がとれると言った記載がありましたが本当でしょうか。またその相場はどれくらいなのでしょうか。
■むち打ち症で、何が請求できるのか。
最近では交通事故=慰謝料と言った固定観念が蔓延してしまったせいか、慰謝料ばかりが注目されますが、そもそも慰謝料とは、損害賠償金全体の中の1要素に過ぎません。
交通事故でむち打ち症になった場合は、次のような費用を加害者側に請求できます。
○ 治療費
○ 入通院交通費
○ 診断書作成料
○ 休業損害
○ 慰謝料
○ 後遺症慰謝料
■むち打ち症はいつまで治療費が貰えるの? 慰謝料相場はどれくらい?
交通事故に対して加害者側から支払われる治療費は、原則怪我の治療が終わるまで、いわゆる「症状固定」と言われる状態になるまでです。
そしてむち打ちの場合この期間が非常に曖昧になりやすいため、保険会社との争点になりやすい傾向にあります。
むち打ち症は、神経的な損傷のため、首の痛みやしびれが慢性化することもあり、どこまでが治療か非常に分かり難いのです。
保険会社側の基準としては、事故後「3ヶ月~6ヶ月程度」で治療の打ち切りを主張してきます。
また、湿布などの症状を緩和する薬のみを処方してもらっていると、これも症状固定と受け取られる事もあります。
結論的には、症状固定は担当医が決める事ですから、担当医が症状固定を認めなければ原則的には治療費の請求は可能と考えられます。
■むち打ち症の症状により、認められる賠償金は大きく変わります。
先ほどの賠償金の項目の中で、慰謝料と後遺症慰謝料以外は、財産的損害に対する賠償ですので、その金額は比較的算出しやすいと言えます。
これに対し精神的な損害である、むち打ち症の慰謝料についてですが、算出方法はその他の怪我と大きく変わるところはありません。
自賠責基準であれば、治療期間1日につき4,200円で1ヶ月12.6万円程度と算出されますが、弁護士に依頼し弁護士基準で査定すると1ヶ月19万円程度となります。
また、むち打ち症はCTやレントゲン、MRIなどを撮影しても、画像ではその原因が客観的に判別できないことも多々あります。もしも頸部を圧迫している様子が画像で判別できるような場合は、後遺障害第12級に認定される可能性もあります。
※判別できない場合でも、第14級の認定の可能性があります。
後遺障害に認定されると、通常の慰謝料の他に、後遺症慰謝料という別枠の慰謝料も請求できます。
後遺症慰謝料は、その金額も大きくなります。
むち打ち症の後遺症慰謝料は、12級か14級となりますので、その金額は以下のようになります。
第12級…自賠責保険93万円/裁判基準290万円
第14級…自賠責基準32万円/裁判基準110万円
このように、むち打ち症の慰謝料総額は、後遺障害に認定されるかどうかで大きな金額の差が生まれるのです。
むち打ち症の後遺障害認定は、交通事故に強い弁護士に依頼する事でその成功率はぐっと上がります。
万が一交通事故で治療を受け、首などの「むち打ち症」と診断されたら、早めに弁護士まで相談しましょう。
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