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交通事故慰謝料がもらえるタイミングは?

慰謝料タイミングのイメージ

追突事故に遭いましたが、加害者から慰謝料はいつ貰えるのでしょうか?病院代・治療費もかかるので早く欲しいのです。
また休業損害や通院交通費など、いろんなお金がかかると思いますが、それぞれ貰えるタイミングは違うのでしょうか??

 

 

交通事故で被害に遭った場合は、病院代などの治療費や車の修理代など多くの費用がかかることとなります。そのため被害者側からすれば早くそれらの費用を加害者側から支払ってもらいたいですよね。

 

では、実際被害者の手元にはいつどの程度のお金が支払われるのでしょうか。

 

 

■加害者側から支払われるタイミング

 

通常、事故による損害賠償金が加害者側の保険会社から被害者に対して支払われるのは、示談交渉が終了したあととなります。

示談交渉は、被害者の治療が終了した時点(症状固定後)でなければ損害額が確定できないため、必然的に支払われるのはすべて終わったあととなってしまいます。

 

 

しかし、これでは被害者の経済的負担が大きすぎるため、次のような制度が設けられています。

 

○仮渡金の請求

 

被害者が治療費の当面の支払いに困窮することがないよう、自賠責保険に対して一定の金額を示談が終わる前に請求する事が出来ます。それが、仮渡金(かりわたしきん)です。

その金額の内訳は以下の通りです。

 

【自賠法施行令5条】

1:死亡した場合、1人につき 290万円

2:次の傷害を受けた者は、1人につき 40万円

   ・脊柱の骨折で脊髄を損傷したと認められる症状を有するもの

   ・上腕又は前腕骨折で合併症を有するもの

   ・大腿又は下腿の骨折

   ・内臓破裂で腹膜炎を起こしたもの

   ・14日以上入院を要する傷害で30日以上の医師の治療が必要なもの

3:次の傷害を受けた者で上記2に該当しない場合、1人につき 20万円

   ・脊柱の骨折

   ・上腕又は前腕の骨折

   ・内臓破裂

   ・入院を要する傷害で30日以上の医師の治療を必要とするもの

   ・14日以上の入院を必要とする傷害

 

4:11日以上の医師の治療を要する傷害を受けた場合で上記に該当しない場合、1人につき 5万円

 

最終的に支払われる慰謝料に比べると少ないと思われるかも知れませんが、このようになっています。

早期にトラブルを解決し、示談交渉を成立させ、慰謝料をもらうためには、早期に弁護士に相談することが近道でしょう

 

 

■被害者にも過失がある場合は要注意。

 

○加害者と被害者で示談が進まないとき

 

追突事故のように、100:0のような完全なもらい事故であれば過失割合に争いが出難いため、比較的示談交渉が早く合意でき、結果として保険金もスムーズに受け取る事が出来ます。

 

ですが、微妙な接触事故で過失割合について争っているような場合は、損害額が確定しないため、なかなか加害者側から保険金を受け取る事が出来ません。

 

通常、加害者側が任意保険に加入している場合は、自賠責保険分もまとめて任意保険会社が支払うことになっています。

これを「一括払制度」「一括払いシステム」と言います。

 

一括払いを利用する事で、被害者がいちいち加害者側の自賠責保険に対して必要書類を提出して請求する手間が省けるというメリットがあるのですが、示談がまとまらない場合は、いつまで経っても自賠責保険分の保険金すら手元には来ない事になってしまいます。

 

○そんな場合は「被害者請求」をお勧めします。

 

被害者請求とは、加害者側の任意保険会社経由で自賠責保険金を受け取るのではなく、被害者が直接自賠責保険に対して請求をするというやり方です。

自賠責保険は、被害者の救済を目的としていますので、過失割合が7割未満の場合は、保険金は減額されずそのまま支払われます。

 

被害者請求は、弁護士に相談している場合はその手続きについても丁寧に教えてくれます。どのタイミングで被害者請求をするかの判断は非常に難しいため、交通事故に強い弁護士に相談する事をお勧めします。

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