解決事例
後遺障害非該当のケースで慰謝料合計165万円を獲得したケース
後遺障害非該当のケースだが、被害者が女性で外貌に傷跡が残ったため、後遺症を加味した示談金を交渉で獲得したケース
相談者
30代、女性、会社員
相談前
Aさんは、自転車で交差点の横断歩道を進行中、交差点左側道路から来た自動車に跳ね飛ばされ、頭部打撲割創、右大腿擦過傷、左肘部打撲割創の傷害を負い、通院12ヶ月間(実通院日数91日)を経て症状固定。後遺障害非該当のため保険会社からは、通院慰謝料につき40万円の提示があり、当事務所に来所。
相談後
後遺障害等級認定で非該当と判断されているものの、右顎部分及び右太もも部分に小さなあざが残りましたので、後遺症に準ずるものとして慰謝料を請求し、結局、通院慰謝料を含めて、解決金の名目で、示談金額165万円を獲得できました。
弁護士からのコメント
本件は後遺障害等級認定で非該当と判断されましたが、東京地方裁判所判決(平成7.1.27)は、本件と同じく非該当と認定された傷痕について、『12級14号の認定基準に達しないとしても、瘢痕の部位、大きさ、色彩や被害者の性別、年齢、職業等の諸般の事情を総合して判断すると慰謝料で慰謝するのが相当な程度に至っている』として後遺障害分の慰謝料を認めているので、この判決を根拠に交渉をいたしました。
Aさんは症状固定時、31歳の独身女性であり、特にあごの傷跡はAさんに大きな精神的苦痛を与えていることから、本件後遺障害は慰謝料で慰謝するのが相当な程度に至っているという主張をしました。
後遺障害が認定されなくても場合によっては、後遺症慰謝料含みの解決も可能ですので、諦めずに交渉することが必要なことを教えてくれたケースでした。