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解決事例

後遺障害等級基準以下の線状痕(醜状痕)で慰謝料を認めさせた事例

後遺障害等級基準(3cm以上)に満たない長さの線状痕(醜状痕)について後遺障害は非該当であったが、交渉で保険会社に慰謝料を認めさせた事例

相談者

Aちゃん(当時6歳)女児

相談前

交通事故に遭い、Aちゃんは怪我を負い、治療をしたものの、あご部分に線状痕が残ってしまいました。そのため、後遺障害等級認定の申請をしたところ、線状痕の長さが規定の長さ(3cm以上)に達していないとの理由で、非該当という認定が出てしまいました。

相談後

弁護士が加害者の保険会社と交渉し、線状痕が残ったことについて金45万円の慰謝料を支払うことを約束させた。

弁護士からのコメント

交通事故で怪我を負い、治療をしたものの顔面部に線状痕が残ってしまった場合、後遺障害等級認定の申請をすることが出来ます。

ただし、その線状痕が3センチメートル以上の長さでないと、等級認定申請をしても、「非該当」と判断される可能性が高いです。

しかし、後遺障害による慰謝料の有無及び額は、自賠責保険の認定機関(損害保険料率算出機構)の判断が絶対的なものではなく、瘢痕の部位、大きさ、色彩や、被害者の年齢、職業等諸般の事情を総合考慮して判断されるべきです。本件の場合、①顔面部のあごの部分という特に目立つ部位に線状痕が残ったこと、②基準に満たないとしても2cm以上はあり決して小さい傷跡とはいえないこと、③肉眼ではっきりと確認できる程度の濃さを有していること等を強く主張し、加害者加入の保険会社を説得して、後遺障害に関する慰謝料を認めさせました。

このように、後遺障害等級「非該当」である場合でも、その他に説得できる材料があれば、満額とはいかなくても慰謝料を支払わせることが出来る場合があります。