被害者の心得

被害者としての心得は「通院」です。

★ 通院をいとわずに、自分の大切な体を考えて十分な治療を受けられるように病院に通うことです。

日本人は仕事を最優先に考える傾向にあり、無理と知りながら治療を後回しにして、仕事を優先してしまうケースはよくあります。これは自分の体に悪影響を及ぼすばかりでなく、賠償金の観点からも要注意の行動です。なぜかといえば、治療に伴う入通院慰謝料は、この入通院期間の長さ(ないしは通院日数)に応じて計算され、期間が長ければ長いほど(ないしは通院日数が多ければ多いほど)金額が高額となるからです。医者とよく相談しながら、自分の大切な体が一日も早く治るよう治療を最優先に考えるべきで、くれぐれも治療をサボったために治りが悪くなったなどということにならないよう注意すべきです。

★ 頸椎・腰椎捻挫系の場合、整骨院・接骨院だけでなく、整形外科に通うことが望ましい。

整骨院だけでも必要な通院と認めてもらえることはありますが、後遺障害が予想されるケースの場合、整骨院は病院ではありませんので、後遺障害診断書を作成することができません。診断書は、整形外科でないと作成してもらえませんが、整形外科に1,2回通院した程度では、作成してもらえるとは限りません。ですから、後遺障害が予想されるケースでは、整形外科への通院を主とするか、少なくとも整骨院との併用を考えなければなりません。整形外科でも、リハビリ施設の充実したところはありますので、整形外科への通院を忘れないようにして下さい。